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ここは主にコミティアで活動中の二人組小説サークル、
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今までの創作ジャンルは
タイムスリップ時代もの』『悩める高校生』『異世界トリップ』『ファンタジー』『ドタバタ学園コメディ』『不良』『片想い』『中高生向けヤングアダルト
などなど。
書きたいものに飛びついて書いた結果です。
すべて基本はコメディ、ハッピーエンドですので気軽にお手に取っていただけると……!!

プロ目指してますので、感想、ご指摘などいただけるととてもうれしいです!!

最近出版社に投稿しているのは小学校高学年から中高生向けの児童書のジャンルで、
逆にコミティアでは違うタイプを書くことが多いかも。
落っこちたのを改稿してコミティアに出すこともありますので、
徐々に児童書が増えるかもしれません。

こんな感じの自分ですが、今後ともよろしくお願いします!!!



2009年10月04日

コイ。その1-9








夢を見た。
懐かしい、高校の卒業式の夢だった。




桜の下で背を向けた君は、今ごろどうしているだろう。
あれからかなりの時間が経った。

あの時告げられた言葉は、ようやく理解できるようになった。
時間を経たからわかるようになったともいえる。
伴侶と呼べる存在を得たのも大きい。

今はもう、あのころを思い出しても苦しくなることはない。
逆に心があったかくなる。
多少の痛みは伴うけれど、支えてくれる人を得た。

あのころ自分が怖かったのは、相手に距離を置かれることだった。
特別で、特別すぎて手が出せなかった。
なまじ親友として隣を許されたためにその温もりに甘えていた。
――の、だと思う。



君には予感があったのだろうか。
あのまま自分が止まったままだと、恋心そのものを否定する可能性があると。
当時もゆれたけれど、その後も何度もあった。

けれど完全に否定せずにこれたのは、君の言葉があったから。

今でも相手とは親友のまま。
あのころの想いはずいぶんたってから告げたけれど。
その時はすでにお互い恋人がいて、傍から見ればかなりおかしな光景だっただろう。
だけど自分たちにとっては大切な、大きなひとつの区切りだった。
変わったこともある。でもそれは、時間という流れが解決してくれた。


確かに君が言った通りだった。
自分の抱いた想いはいつまでも消えることはなくて、
それは伴侶を得ても変わらず。

夢で見た胸に点る明かりは、消えることはなかった。



自分でも呆れるほど長い間、相手を想い続けていた。
でも、一つだけあのころの君に言っていいだろうか。

時間をかけなければわからないこともあるんだと。


自分は、馬鹿だから。ずいぶん時間がかかった。
君があの時すでに気づいていたことは、いい歳してから知った。
しかも、君に教えられたというのに別の人にも教えられてね。
それがまあ、伴侶なんだけれど。


君にはだいぶひどいことをしたと思う。
本当に、あのころの自分をよく見て、見守ってくれていて。
それなのに、自分は何も返せなかった。
後悔で胸を痛めるのは、あのころ相手に想いを告げなかったことより、
そっちの方が多いくらいだ。


あのころ想像していた未来とは、だいぶ違った。
あのころは未来も闇だったから。

叶わぬ恋は、やはり叶わぬ恋だった。
だけれど得たものも大きかった。いろんな感情を知った。
人の心は不変ではない。大きくゆれうごき、変化する。
それは良い面も悪い面もあって、変化するからこそ人は生きていけるのだろう。

でも、過去は変わらない。事実は変わらない。
積み重ねられたものは変わらない。
それが、支えになるんだね。


君に出会えてよかった。



幸せですか? 幸せだったら殴りに来て。




題名:『満月の下の手紙にて』  


Posted by ひかる at 13:42Comments(4)小説